アライナー(マウスピース)矯正 中高生の矯正 大人の矯正 裏側・舌側

アライナー、裏側。目立たない矯正

目立たず矯正治療をしたい患者さんへ

目立たない矯正装置での歯列矯正を希望される患者さんが増えています。
最近では表側のブラケット装置での矯正治療でも、目立つ前歯の部分には白や半透明のブラケットなどを使用するのが一般的になり、実際にはそれほど目立つものではなくなっています。
それでも、どんなに目立たない工夫をしても「見えるところに矯正装置がついている」ということが気になり、本格的に目だなない矯正装置を希望される場合には、アライナー型・マウスピース型矯正装置裏側(舌側)矯正、という選択肢もあります。

それぞれ特徴が異なる。アライナー型・マウスピース型矯正装置と舌側(裏側)矯正

アライナー型・マウスピース型矯正装置と舌側矯正(裏側矯正)は、矯正装置としての特徴や適応症が異なります。より手軽なアライナー矯正、複雑な治療も可能な舌側(裏側)矯正と、患者さんの不正咬合の治療に適した矯正装置の選択も大切です。

取り外しできる!

アライナー型・マウスピース型矯正装置

正式には「マウスピース型カスタムメイドの矯正装置」といいます。インビザラインが有名ですが、他にも様々なアライナー矯正システムが存在しており、アライナー矯正での治療の仕方とともに適切な治療システムの選択も重要になります。

アライナー型・マウスピース型矯正装置のメリット

ブラケットが基本的に必要ない

  • 歯磨きの邪魔になる矯正装置がないので歯磨きがしやすく清潔
  • 食事など、必要に応じて取り外すことが可能
  • 目立つ矯正装置がないので心理的にも有利

アライナー型・マウスピース型矯正装置のデメリット

現状では適応症が多少限られる

  • 毎日きちんと約22時間の装着が必要
  • ワイヤーと比べて苦手な種類の歯の動きがある
  • マウスピースだけでは無理な歯の動きには、ワイヤーの装置を併用することも
  • 歯の移動状況に合わせて再スキャン、追加製作など必要なことも

研究開発によりアライナー矯正の性能や適応範囲は日々向上していますが、適切な治療のしかたも大切です。例えば、治療途中でのアライナーの追加製作などは口腔内スキャナの利用によりとてもスムーズな作業になっています。

当院が採用するマウスピース型カスタムメイドの矯正装置

当院では、インビザラインとクリアコレクトという2種類のマウスピース型カスタムメイド矯正装置を採用しています。
インビザラインは、CAD/CAMを利用した精密な歯の移動に一日の長があり、矯正歯科での採用も多く、現在最もこなれたマウスピース型カスタムメイドの矯正装置の一つといえます。ただ、自社製の口腔内スキャナのデータしか受け付けないなど、やや閉鎖的な側面もあるため、当院ではクリアコレクトというマウスピース型カスタムメイド矯正装置も採用しています。
クリアコレクトは世界的なインプラントのメーカー(Straumann社)が母体のオープンかつマウスピースの材質の改良などR&Dも活発な信頼できるマウスピース型カスタムメイド矯正治療システムの一つです。
今後はデンツプライ、3M unitekといった世界的歯科メーカーがアライナー型・マウスピース型矯正装置に参入してきます。当院では治療へのメリットを最大限考慮して柔軟に取り入れていく予定です。
参考 近年では様々なアライナー矯正システムが登場しています。しかし現時点ではまだアライナー型・マウスピース型矯正装置は、ワイヤーでの矯正に完全に取って代わることができるものではありません。アライナー型・マウスピース型矯正装置での治療に適切な矯正治療計画であることや、アライナーでは難しい場合には通常の矯正装置でリカバリーできることも重要です。

口腔内スキャナの利用による円滑なアライナー型・マウスピース型矯正装置

矯正装置の設計と製作をおこなう際に、以前は「シリコン印象材」という材料を用いて精密な歯形(精密印象)をとっていました。しかし現在では口腔内スキャナを使用して、3次元的な形状データを手軽に直接取得してデジタルデータから設計製作をおこなうようになっています。口腔内スキャナ(IOS)の利用により、患者さん自身の負担(ガマン)を減少できると同時に、物理的な歯列模型などを介さず3次元データで取り扱うことで発注から納品までが短期化されるなどのメリットも生じています。
アライナー型・マウスピース型矯正装置では材質や構造などの都合上どうしても、当初の設計通りに歯が動ききらない場合があるので、治療の途中必要に応じてマウスピースの再設計や追加製作をします。そのような場合の精密印象も口腔内スキャナで行えるため、従来と比較して簡便に精度の向上につながっています。

アライナー型・マウスピース型矯正装置の適応症と工夫

アライナー型・マウスピース型矯正装置の特徴として「歯を引っ張り出すこと(挺出)」や、奥歯を前方に大量に移動する動きなどが苦手です。このような矯正装置の特徴を考慮して矯正治療に使用することが大切です。
とはいえブラケット装置を装着せずに歯を動かすことができるのは大きなメリットなので、アライナー型・マウスピース型矯正装置が苦手とする部分には、通常の矯正装置を目立たないようにまたは短期間併用するなどして、矯正治療の大部分をアライナー型・マウスピース型矯正装置で治療するように工夫をします。
矯正治療としてきちんとするには、マルチブラケット装置の併用が必要なことも多いため、当院のアライナー矯正の費用を表側の矯正装置と同額としています。

抜歯症例などもOK!

舌側矯正(リンガル・裏側矯正)

ブラケット装置とアーチワイヤーを歯の裏側に装着する治療方法です。当院ではインコグニトというカスタムメイド型の舌側矯正装置を主に採用しています。様々な矯正治療システムが存在していますが、歯の裏側に矯正装置を装着するために調整が複雑になる舌側矯正では、最初にセットアップ模型を作製し、舌側矯正装置の設計製作をおこなうという大きなながれは同じです。
患者さんの不正咬合の状況によってはアリアス、クリッピーLなど従来型のリンガルブラケットを使用した治療もおこなっています。
裏側からの矯正は矯正治療技術としての難度は上がりますが、前歯の表側には矯正装置がないという特徴は心理的な利点に加え、治療の終了を待たずに唇や口もとにも変化が現れやすい、虫歯になりにくい歯の裏側に矯正装置が装着される、などのメリットがあるものとなっています。

舌側矯正(リンガル・裏側矯正)のメリット

適応症は表側矯正とほぼ同じ

  • 目立たない矯正装置で、適用できる範囲が表側のブラケット装置とほぼ同等
  • 抜歯症例や複雑な矯正治療なども可能
  • 歯科矯正用アンカースクリューとの併用がしやすく、歯列の大きな変化が必要な治療も可能
  • デコボコや出っ歯の解消に伴う口元の変化が矯正治療の終了前から得られやすい
  • 歯の裏側は唾液が多く虫歯になりにくい
  • 前歯の目立つ場所に矯正装置がないので心理的にも有利

...など

舌側矯正(リンガル・裏側矯正)のデメリット

矯正装置が見えにくい

  • 舌の触るところに矯正装置がつくので違和感が強い場合がある
  • 矯正装置に慣れるまでは、食事や発音がしづらい場合がある
  • 処置しづらいところに矯正装置がついているので、装置が壊れた場合の応急処置が大変になりやすい
  • 歯が噛む場所に矯正装置を装着するので、装置の脱離を繰り返すようになってしまうと長期化しやすい
  • 同じ治療を表側で行う場合と比較して、難度が高くなりやすい

舌側矯正の適応症・矯正治療上の工夫

舌側矯正(歯の裏側の矯正・リンガル矯正)の適応症は、表側の矯正装置と概ね同じです。ただし、ものすごく内側に傾斜している前歯など、歯の裏側がどうやっても見えない場所は処置ができないなど、裏側独特の制約もあります。また何度も繰り返し同じ歯の矯正装置が壊れて治療が進まない場合などには、まれに一時的に表側に矯正装置を装着する場合などもあります。
現時点では、アライナー型・マウスピース型矯正装置単独では対応できる不正咬合や治療の仕方に限界があるのに対し、目立たない装置で大概の不正咬合の対応できる点が舌側矯正の最大の利点です。しかし独特の難しさにより矯正医が舌側矯正治療を習得するための修練も必要となる点も、アライナーと異なるポイントとなります。
本質的に舌側矯正は歯の裏側の処置がしづらく、また裏側と表側とで歯の動き方が異なるなどの事情のために表側の矯正装置と比べて難度が高くなります。患者さんにとっても苦労が多い面も多少ありますが、矯正装置が歯の裏側となることで、矯正装置が目立たないことに加え様々なメリットがある治療方法です。長年にわたっての舌側矯正治療システムの改良により精度や能率も向上して現在に至っておりますのでメリットの部分を活かすように矯正治療を進めていくことも(舌側矯正に限りませんが)大切なポイントです。

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治療内容:
矯正装置を装着して歯を少しずつ動かし、歯並び・口元を整えて いきます。
治療期間及び回数:
一般的には動的治療期間2年前後/月に1回の通院
・保定期間:2年前後/3~6か月に1回の通院
一般的な治療費概算(自費):約90~120万円
※ 症状や矯正装置による リスク・副作用:
・個人差はありますが、初めて装置を付けた時は疼痛や圧迫感などが生じます。
・リテーナーを使用しないと後戻りがあります。
・治療前後の比較で稀に歯根吸収が見られることがあります。
・稀に歯が癒着していた場合、動かないことがあります。
・不正咬合の状況により、歯肉退縮やブラックトライアングルが見られる場合があります。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。

マウスピース型矯正歯科装置「インビザライン」について
・マウスピース型矯正装置「インビザライン」は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。材料については日本の薬事認証を得ております。
・米アライン・テクノロジー社の製品の商標であり、インビザライン・ジャパン社から入手しています。
・日本国内にも医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は存在します。
・1998年にFDA(米国食品医薬品局)により、医療機器として認証を受けています。
・日本では完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「インコグニト」について
・カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「インコグニト」は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。材料については日本の薬事認証を得ております。
・米3M unitek社の製品の商標で、3Mジャパンから入手しています。
・日本国内にも医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は存在します。
・世界 90 か国以上で採用され、ヨーロッパでのシェアは 60%以上です
(2019 年時点)。これらの国において重篤な副作用の報告はありません。
・日本では完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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